結婚前に考えておきたい親の介護

結婚、それは人生の一大イベント。運命の人とめぐりあい、人々に祝福され、幸福の絶頂を感じる時。しかし、結婚をする前に、結婚後の将来設計を話し合うことは大切です。お互いの考え方、価値観を改めて確認することができるでしょう。マイホームの計画、子供のことなどいろいろ話すことはあるでしょうが、その中に親の介護についてもぜひ話し合っておくべきだと思います。結婚をする時には、お互いの親はまだ健康でいても、やがて歳を取り、体が衰え、介護が必要になってくるかもしれません。親は子供になるべく苦労をかけさせたくないと思っていても、その時が来ればやはり子供が頼りになるでしょう。子供はなんだかんだでトラブルを作っていましたが、大きくなればやはり頼もしくなりますものね。トラブルに見舞われるのは仕方がないといえば仕方がないことなのかもしれませんね。その時、誰がどのように介護していくのか、事前に話し合うことは大切です。親の年齢、健康状態、経済状態をある程度把握し、介護についてどのような心構えでいるのか、知っておいたほうが良いでしょう。自分の親はもちろん大切です。それだからこそ、結婚をしたらパートナーに自分の親も同様に大切にしてもらいたい気持ちがあると思います。しかし、現在は少子化の影響もあり、一人っ子同士の結婚などでは親の介護をする時に、生活面、経済面の負担が増えることを覚悟しなければいけません。なかなかこういったことを結婚前に話し合うことは勇気がいることですが、いざ介護が必要になった時夫婦で協力して、取り組むことができるでしょう。お互いを思いやる気持ちも深まり、絆も強くなっていくことでしょう。また結婚後もお互いの家族同士で行き来をし、普段から交流を続けていけば、介護の問題が起きた時も理解を得られ、相談をすることもでき、力になってくれることでしょう。
介護と結婚の両立は難しい

親の介護をしていて結婚のチャンスを逃してしまった友人がいる。いや、本人からしてみれば、そもそも結婚なんてしたいと思っていなかったのかもしれないが。20代前半は仕事に恋に忙しく、一般的なOLの生活を楽しんでいた。4人兄弟の末っ子だった彼女は、兄弟の中で一人実家に残り、両親と暮らしていた。結婚は漠然と夢見ても、自分が両親の介護をする事になるなんて考えてもいなかっただろう。20代半ばになった頃には、兄弟たちは皆結婚し、甥や姪の誕生を喜んでいた。そんな時、相次いで両親が倒れた。4人兄弟の末っ子なので、彼女の年にしては高齢だったが、まだ介護なんて、と私たちはとても驚いた。しかし彼女は自然に、本当に取り乱すこともなく、介護を始めた。それまで自由奔放に過ごしていた週末はもちろん、平日も仕事が終わるとすぐに帰るようになった。30歳前に、それまでの残業が多くハードな仕事を辞め、ゆとりある仕事に転職した。友人達ともほとんど付き合わなくなり、交代で入退院を繰り返す両親の世話、食事つくり、病院通いなどを献身的に行った。そんな彼女を見て私は、本当に気の毒に思った。兄や姉たちは遠く離れた土地で両親のことを妹に託し、時々帰省して労うだけである。周りが結婚、出産していく中で、仕事と介護とで過ぎていく毎日。結婚はもちろん恋愛の話さえない。家族の犠牲になっていると思い、かわいそうと思った。遠方まで出向いて介護をしないといけないらしいです。その後、20年近く経つが、彼女は相変わらず介護と仕事の生活を送っている。お父様が亡くなり、今は入院中のお母様だけのお世話だが、20年前と全く変わらない笑顔で、家族の話をする。そろそろ私の両親も老いてきて、介護も現実的な話題となってきた。今、我が子たちは成長し、手がかかる事はないが、お金のかかる年頃だ。これから本格的に仕事をしようかという時に、両親の介護をしなければならない、となると今の家庭生活ををかなり犠牲にせねば出来ないだろう。自分の家庭と両親への愛情の間で悩み、もしかすると介護をわずらわしく思ってしまうかもしれない。でも、青春を介護に捧げた彼女を見習い、私もその時は、家族を犠牲にしているなんて考えを持たず、愛を持って両親の介護に向き合える自分でいたいと思う。